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ゲームライフ・ゲーム

亜麻矢幹のエンタメコンテンツ

人世一夜の日登美荘
第2話
登場!爆裂プリンセス! [幕間]



 日之本の部屋。
 午後11時。
 日之本がシュラフに入って寝転がっている。
 アイベリーがクールフォンから身体を出している。

「まほちんとしもにゃん、本当に会うの初めて?」
「それは間違いない。ただ、どうも以前、見かけたような気がしてならないんだけど、思い出せない」
「アイも見たことあるような気がするんだけどなぁ。どこだったかな、いつだったかな……。いまいち思い出せないや」
「おまえにも思い出せないことってあるのか」
「AIったって万能じゃないし、そういうこともある。ただ、ちょいと気になったのが、アンタのことを日之本殿って呼んでたじゃんか。その言い方、なんというか、クセや流行りで奇をてらってるというより、身に染みついた物言いみたいだなって感じがしてさ。もしかしたら、名家のお嬢様だったりするかもよ」
「そうか? まあ、そういうこともあるかもしれないけど……それより、まほちんに、しもにゃんって……」
「なかなかのハイセンスでしょ」
「ハイセンス」
「何か不服?」
「おまえからすると割とおとなしいなと思った」
「媚びてるっていうわけね。じゃあ、素直にあだ名つけてみよっか。じゃあ、まほちんは『元気バカ』、しもにゃんは『暴走電波』とか」
「やめろ、やめろ、聞くに堪えない」
「別にアンタがそう呼ぶ必要はないんだけど」
「呼ぶわけあるか! ただの悪口じゃないか。おまえもやめろ。だったら、まほちんとしもにゃんの方が百倍マシだ」
「で、園川綾乃の場合は……」
「だーから、やめろって言ってるの! だいたい、今、大家さんは関係ないだろう」
「『あやや』でどうかなって言おうとしたんだけど」
「あ、あやや?」
「他の候補は『綾姉』『綾たん』『綾乃姫』……とかもあるけど、やっぱ『あやや』」
「いや、またろくでもないこと言うつもりだったのかと思って……それだったらいいぞ」
「え、いいの? もしかして気に入っちゃった? じゃー、やっぱ、やめた。今までどおりアイは園川綾乃って呼ぶことにする。アンタがにたにたしてたら気持ちが悪いし、真顔でそんなふうに呼び始めたらもっと気持ちが悪い。だめだよ、アンタ『あやや』禁止」
「呼ぶか!」



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