16/03/23 (水)
博多から東京に戻るときの話、その1。
のんびり帰郷の旅、2日目。
ネットカフェで一晩を過ごし、快適とは言えないけれど、ひとまず休息できました。
今日は広島周辺、まず宮島に行きます。
【岩国→宮島】
時間を調整して、8時頃に岩国駅に着くように移動します。
太陽の下で見る岩国周辺。
構内に入ります。
今日は青春18きっぷは使いません。
つまり、青春18きっぷ11850円÷5日分=1日あたり2370円分の運賃を超えればお得という計算式があるわけですが、要は運賃はこれを下回る額だったわけです。
これはもったいない、できればぐぐーんと移動するときに使用したい。
いや、他の日の移動で元は充分取れてるし「今日も運賃を気にせず移動できるぞ、よかったね」ってことにしてもよかったんですけど、だめなんだ、貧乏性が前面に出るんだよ。
ということで、本日は切符は使わず、普通にSUICAで移動することにしました。
そして、まずは宮島口に向かって出発。
昨晩は暗くてよくわかりませんでしたが、進行方向右手側は海です。
8時30分頃、目的地の宮島口に到着。
宮島へはフェリーで行きます。
運営している会社は松大とJRのふたつ。
値段と航路が微妙に違います。
まあたいしたことはないのですが、JRのフェリーは例の大鳥居に近づくというので、そちらに乗ってみることにしました。
ただ、実は、このJRのフェリーは青春18きっぷの対象だったんですよね。
今朝、使っていればここでフリーパスだったんだけどな……と、もったいない気はするけど、仕方がないので往復分の切符を買いました。
宮島口駅前。
welcome。
フェリー乗り場に向かって歩きます。
遠目にこんな屋根の建造物が見えたので、なんだろうと思ったら地下道への入り口でした。
いろいろと雅な感じのデザインが多いです。
フェリー乗り場までは歩いてすぐで、わざわざ潜ることもないのですが、地上だと信号待ちをしなくてすむから快適だよってことなのだと思います。
この日この時間はすいてましたが、おそらくピーク時は地上が車と人でごった返すのでしょう。
特にお年寄りの対応っていう一面は大きいんだろうなと。
せっかくなので地下道を歩くことにします。
地下はこざっぱりとしています。
ちょっとしたアイキャッチはありますが、特別に何かを展示しているという感じではありませんでした。
すぐさま地上に出ることに。
フェリー乗り場が見えてきます。
JRフェリーの乗り場はこのまま直進です。
大鳥居のレプリカ。
何分の1なのかね。
切符売り場周辺。
発着場。
目の前は内海。
時間が近くなると人が集まってきて、けっこうな行列になりました。
船が来たー。
ぞろぞろと乗り込みます。
フェリー乗ったの久しぶりだなぁ。
たぶん子供のとき、遠足か修学旅行とかで乗ったっきりのような気がする。
宮島に向けて出航。
船首・右舷側に陣取りました。
なぜなら、右側に大鳥居が見えるから!
時折、板が見えます。
なんだろうと思っていたら、後ろにいた物知りのお客さんが話しているのが聞こえてきました。
養殖の牡蠣がこのいかだの下に吊り下がっているんだそうです。
なるほど!
しばらくして、かの有名な大鳥居が見えてきました。
わざわざ大鳥居に接近するような航路を取っています。
拡大。
あっという間に見える角度が変わって、不思議な形に見えます。
島には五重塔が。
15分ほども乗ると宮島に到着。
ありがとう、みせん丸。
なお「みせん」は、厳島の主峰、弥山《みせん》のことと思われます。
フェリーを降りると、そこは宮島または厳島。
表記としては、どっちの呼び名でもいいみたいです。
慣習としては、観光地の意味合いでは「宮島」が多く使われ、行政の文書のように荘厳さや貫禄などを表現したいときには「厳島」を使うことが多いのだとか。
welcome。
宮島桟橋。
平清盛。
厳島の開拓を取り仕切って、厳島神社を荘厳に作り替えた重要人物。
この人なくして、現在の厳島神社はありません。
いたー!
シカー!
ここにもー!
もちろん、みんな野生です。
うとうと、ひなたぼっこ。
近づいてもまったく起きる気配なし。
角、切られちゃってる。
道のすぐ横は海で、向こうの方に大鳥居が小さく見えます。
少なくともあそこらへんまでは歩くわけだ。
立派な松。
次のフェリーが来ました。
こうしてる間にも、ピストン輸送でどんどん人が来ます。
まだ午前中だから帰る人なんてほぼいないでしょう。
牡蠣カレーパンって……。
まあ、おなかはすいてないし、パス。
そういや、観光地で名物みたいなものを間食することってほとんどないんだよなぁ。
人力車のサービスもやってるみたい。
横っちょはちょっとした商店街と、向こうの方はたぶん住宅。
石灯篭(のレプリカ?)に堂々と書かれた「日本三景 宮島」の文字。
よくわからないのは、正門?は閉まってて、横の狭い所から移動するという……。
意味があるのかないのか。
進むとこんなふうなので……やっぱり門を閉じている理由がよくわからない。
というか、そもそも門のある理由がわからない。
堤防が低い。
いかに内海が穏やかかってことです。
足をピーンと伸ばして……。
シカ目線。
こっち見てる。
首が真後ろに。
近づいても微動だにしない。
あちこちにシカ。
あちこちにシカ。
あちこちにシカ。
鬼のような角。
刺さると痛そう。
なんとなく若い子っぽい。
チョッパー!
今回のベストショット。
さて、徐々に大鳥居が大きく見えてきます。
食事処はまだ様子見の時間帯。
全体マップ。
厳島神社以外にも観光ポイントはたくさんあって、ロープウェイで山の上の方に行くこともできます。
そんな所に行くと丸1日かかるので、今回はとりあえず神社が最優先ということで。
このあたりから、神聖な領域でしょうか。
すごい形の松。
向かって左側は高く積まれた石垣。
灯籠と松と海。
よくありそうで、あまり見ない組み合わせ。
かなり近づきました。
さっきフェリーから見たのと反対側。
松の枝と一緒に撮ってみた。
このあたりにもシカがうろうろ。
撮影スポットがあるので人もわらわら。
スカイツリーの撮影ポイントが周囲に点在してるように、大鳥居も、場所をちょっと移動するだけで雰囲気がけっこう変わって見えます。
いよいよ神社も見えてきました。
厳島神社
厳島神社
厳島神社の入り口に到着。
入り口。
世界文化遺産。
いや、参拝客が切れることなく通るので、人がはけるまで数分待ちました。
ただ僕はあまくて、同じように辛抱強く待ってた人の手が右端に写っちゃってますけどね。
本当に水の……海の上に建っているんだなぁ。
朱色のノリが琉球王国を彷彿とさせます。
なぜこの色かというと、朱色は魔除けの色とされていたり、また、平家の旗が朱色なためなどといわれてるそうです。
また、他の神社でも「平家由来の神社は鳥居が朱色」なんだとか。
逆の「朱色の鳥居すべてが平家由来」なのかはわかりませんが。
天井から下がるあんどん。でいいのかな?
実際に使われているのかは不明です。
床板の太さは、組み合わせて敷いたときのことを考えて、ものすごく緻密な計算の上、用意されているとテレビで見たことがあります。
入り口すぐの右側にある祓殿《はらえどの》の脇は通行止め。
祓殿。
入り口すぐの左側にある幣殿と、奥が本殿。
このあたりは客神社というそうです。
再び、あんどん越しに海の方を見る。
厳島八景の一、鏡の池。
「清水が湧き出ており潮が引くと手鏡のように見えることからこう呼ばれる 秋の月とともに詠まれた歌が多く伝わっている」
とあります。
満潮時のための踏み石。
ということは、これ、使用してるんでしょうかね。
これ、どっち向いて撮ったやつだったっけ……。
振り向くと五重塔も見えます。
軒下になんかあったので、なんだろうと思って撮りました。
なんだろう。
しかしまあ、きれいです。
いや、掃除とかメンテナンスとかの意味で。
普通、こんな環境だったら、めっちゃ傷んだり汚れたりするはず。
神社の廊下は蛇行というか直角に曲がっていて、回廊を歩いていくとこんなふうに見える場所にも出ます。
入り口付近の祓殿のエリア。
で、そこを正面から見たところ。
さらにここまでは一本道でしたが、ここらから分かれ道が多くなり、下調べなしの初見だと、自分がどこにいてどっらに向いているのか、よくわからなくなります。
半ば迷路のようです。
海の方に行くと、右門客神社。
左右ふたつあって、こちらは右の方。
さらにこの右側には右楽房があったんだけど、きちんと撮影してなかった。
またも大鳥居が覗き見える。
全然写ってないんだけど、今、僕が立っている所がたぶん平舞台と呼ばれる所。
そして、写真の左の外が、一段高くなってる高舞台。
4月15日にこの高舞台で舞楽を奉納する、桃花祭《とうかさい》という行事があるのだそうです。
左の屋根が能舞台、右の屋根が能楽屋。
同じく4月16日から18日の3日間、桃花祭御神能《とうかさいごしんのう》という行事にて、ここで能や狂言が奉納されるそうです。
時間も決まってるので、これらの神事を見ようと思ったら確実に狙って行かないと見られないでしょう。
能舞台と大鳥居。
迂回して本社に入りました。
結果的に、本社関係は、けっこうスルーしちゃいましたね。
はあ、せっかく行ったのに、なんで撮ってないかな……もったいない。
っていうと、さっき分かれ道で本社の方に向かわず、先に外に出ちゃったからなんだろうな。
でもまあ、本社の拝殿がものすごく混雑してたから、つい避けたっていうのもあったんですけど。
なんで混んでたかっていうと、これのせいもあったんだと思います。
結婚式が執り行われてましたので。
それにしても、恐ろしい。
これだけものすごい観光客がいる衆人環視の前で……。
みんな、心の底から「おめでとう」って思ってたのは間違いないけど、「珍しいもの見た」と思ったのも事実でしょう。
当人と関係者たちも、度胸があるというかなんというか、開き直るしかないってところだったんじゃなかろうかと。
そして、出口の方に向かって通路を歩きます。
このあたりは大国神社、あそこは天神社。
重要文化財、反橋《そりばし》。
一般人は渡れません。
渡ろうとしても、ものすごく急で、とても上れそうにありません。
なので、上る必要があるときは、階段を用意するんだって。
そのまま歩いていたら、外に出てしまいました。
神社の参拝はこれで終わり。
目の前の建物は、左が宝物館で、右が大願寺。
せっかくなので、ちょっとだけ海岸の方に行ってみます。
ここにもシカ。あとセキレイがちょろちょろ。
この先には清盛神社というのがありますが……ひとまず行かない。
もう海だか、池なんだかっていう、ね。
そういえば、干潮時にはあそこまで歩いていけるっていうからすごいです。
そんで、あれ、下の部分は地面に埋まってるわけじゃなくて、自重で立ってるんだって。
とにかくいろんなものが「想像できる範囲を超えてる」って感じがします。
水路というか、これも川なのか海なのか、微妙なところです。
内陸の方に行くと、橋なんか要らないでしょ、みたいな水量になっちゃうし。
さて、このあたりで厳島宝物館まで戻ります。
時間に余裕がなさそうな気がしたので、中に入るのはやめました。
歴史民俗資料館。
今回はそのまま通り過ぎます。
このあたりはほぼ住宅地です。
で、歩いてたらこんなのをつるしているお宅がありました。
「53個の松ぼっこりがついています。自然についた物です」
??? なんだってこんなことになるのか見当もつきません。
そもそも、どこで見つけたものなのか?
観光客へのサービスなのでそれは受け止めつつ、でも、解決はしてないので、もやもやしたまま歩を進めます。
野生動物に対する注意書き。
触るな。エサをやるな。この2点。
野生動物に触っちゃいけないのは、まあ、常識です。いろんな意味で。
普通に襲われてケガしたり、持ち物を略奪されたり壊されたりすることがあるし、動物側がケガすることもあって、双方に被害が出る可能性がありますしね。
今日出会ったシカたちはみんなおとなしかったし、あちらから触れてくるようだったら、不可抗力もあるからセーフかと思いますが、子鹿は人間の匂いがつくと親鹿が育児放棄しちゃうから絶対触らないでくれなんて布告も出てるし、そのあたりは注意です。
エサやり禁止については、廿日市《はつかいち》市の方針。奈良とは違うんだってことで。
さて、そんなこんなで、そろそろ宮島でのふたつめの目的地に着きます。
その2につづく。